組織図



 

 

 
 
高度言語情報融合フォーラム
会長からのメッセージ
   
会 長  中村 哲
コミュニケーションにおける種々の壁を越える技術であるユニバーサルコミュニケーションの重要性がますます高まっています。その中で、言語の壁を越える技術は、人間のコミュニケーション能力を飛躍的に向上させ、さらに、言語、知識、文化、コミュニティの壁をも越えた相互理解を促進するものであり、誰もが心豊かで便利に生活できる情報化社会の創成に不可欠なものです。

平成23年3月、我が国は1000年に一度と言われる未曾有の大震災に見舞われ、東北地方は壊滅的な被害を受けました。しかし、その中で、インターネットを介して、安否情報や被災状況等の情報を検索、共有する試みや、家族との再会や被災地への物資の供給等に対する支援の試みが、大きな貢献を果たしました。また、これらの情報共有は、救援物資の配給、備蓄のための流通協力、自動車部品を始めとする工場設備の融通など、組織の境界を越えた協力を促進し、震災からの復旧・復興に不可欠なものとなっています。
一方、社会は一層ボーダレス化し、インターネットの普及とともに実世界の情報がインターネットに投影されるようになってきました。あらゆる言語の情報、知識がインターネット上に存在し始めています。これらの種々多様な情報を結びつけ、構造化、共有化するための中心的なツールとして「言語」がますます重要な役割を持ち始めています。

当フォーラムは、平成21年の設立以降、辻井前会長の下、組織を越えて音声・言語の資源やツールを共有しつつ、言語の壁を感じさせない情報処理、コミュニケーションを実現するための技術の進歩発展・促進を図ってまいりました。より具体的には民間企業、大学・研究機関及び国の関係者を集結して、テキスト/音声の翻訳、音声対話システム、適切に情報を検索する技術や信憑性判定を含めた情報分析技術、高度情報検索技術、ならびにこれらの技術の前提となる今までにない規模の言語資源(辞書、コーパスなど)を研究開発、実証実験・標準化等を行い、その成果たるツールや言語資源を広く会員に提供すべく活動してまいりました。また、各種の技術講習会や、産学官のマッチングの場の提供を行ってまいりました。これらの活動を益々充実させ、さらに国内のみならず国外にも視野を広げていくことが、言語の壁の克服に繋がり、さらには我々の意思決定・意思疎通を円滑にし、震災からの復興に弾みをつける起爆剤になるのではないかと考えております。
辻井前会長のご意志を引き継ぎ、新たな決意をもって当フォーラムの発展に努めてまいる所存です。引き続き、ALAGINの活動にご協力賜りますようよろしくお願い申し上げます。

 


 

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